▲ムツデチョウチンゴケの雄株の雄花盤(ゆうかばん)。氷菓子みたい (2017.6月 長野県北八ヶ岳)
暑い。とにかく毎日、えらく暑いです。
とはいえ私自身はもともと暑さにはわりと強いほうで、日に焼けるのもそれほどイヤではなかったりする。
普段から、頭が熱くなるので日傘くらいはさすけれど、アームカバーは解せない派(←どうでもよい情報ですがっ)。
じりじり焼けるアスファルトの上で街路樹のクマゼミやアブラゼミの数を数えたり、
青い空と桃色のサルスベリの見事なコントラストをぼーっと眺めたり、
洗濯ものの乾きの早さに感動したり、この暑い日々をそこそこ満喫中だ。
一方で、暑いからこそ「涼を感じる」というのもまた夏ならではの楽しみ。
というわけで、今日は視覚的に涼しさ満点、
6月に行った北八ヶ岳の森から、
涼しげなコケたちをおすそ分けいたします。
気分だけでも少し涼しくなりますように。
▲ムツデチョウチンゴケの群落。雄株の雄花盤はまるで緑の花
▲下から回り込んで見ると・・・虫の目線から見たコケってこんな感じなのかな
▲ムツデチョウチンゴケの胞子体つき雌株。ムツデ(六手または六出?)の名前の通り6本の胞子体をつけていることは、じつは意外と少ない
▲一方こちらはスジチョウチンゴケの雌株。ムツデチョウチンゴケの圧倒的存在感の影に隠れがちだが、こちらもぷっくりとした蒴(さく)がかわいらしいこと
▲スジチョウチンゴケの雄株。透きとおるように薄い葉。1枚拝借してうちわにしたい
※事実、分類は「ウチワチョウチンゴケ属」に属するコケだったりします
▲スジチョウチンゴケの雄株の雄花盤。雄株の雄花盤は、なんてフォトジェニック!
その花のような容姿ゆえ、チョウチンゴケ科の仲間を見ると、ついつい雄株ばかりに目がいってしまうが、
雌株の面目も立てるべく、最後に「チョウチンゴケ科のヴィーナス」と自分が勝手に呼んでいるこのお方もご紹介。
じゃじゃん!
▲タチチョウチンゴケ。東南アジアが主な生育地で、日本では南方に多い。絶滅危惧種(2015.12月 兵庫県)
このたわわな胞子体。
あるものにそっくりなことから通称があるのですが、
何かわかるでしょうか?
正解は・・・・・・「オッパイゴケ」。
そう言われると、見るほどにどこもかしこもオッパイに見えてくる不思議。
あ。ただでさえ暑いのに、最後の最後でドキドキさせちゃってスミマセン・・・。
皆さま、楽しい夏を!