▲ハリガネゴケの仲間 (2014.4月 京都にて)
ここ最近、お知らせばかりが続いていますが、
またも耳に入ってきたコケ情報をいくつかご紹介。
そして最後にコケ近況報告をば!
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☆5/10(土)サイエンスカフェ「南極では主役!コケの不思議」
東京・立川にある国立極地研究所で行われるサイエンスカフェ。
講師は南極のコケの研究をされている伊村智さんです!
日 時 : 2014年5月10日(土) 15:00〜16:30
講 師 : 国立極地研究所 生物圏研究グループ教授 伊村智さん
参加費 : 無料
申 込 : 不要(直接会場へお越しください)
定 員 : 先着40名程度
場 所 : サザンクロス(南極・北極科学館隣り)
※詳細はこちら。
☆5/17(土)「『コケに誘われコケ入門』出版記念トークイベント〜コケの不思議とその魅力〜」
先日、このブログでもご紹介した「このは」のコケ特集がなかなかの人気だそうで、
原稿執筆にかかわられた国立科学博物館の樋口正信さんを招いてのトークイベントが
東京・渋谷のMARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店で開催されるとのことです!
開催日時 : 2014年5月17日(土) 開演14:00 (開場13:30)
講師 : 国立科学博物館植物研究部 陸上植物研究グループ長 樋口正信さん
開催場所 : MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店 7階喫茶コーナー
定員 : 40名
入場料 : 1000円(1ドリンク付き)
※詳細はこちら
☆5/24(土)東京理科大野田キャンパス第7回コケ観察会
コケ友・中島啓光さんが毎年春と秋に開催しているコケ観察会が今年もあります!
講師 : 横浜国立大学大学院 研究教員 中島啓光さん
定員 : 10名
場所 : 東京理科大学野田キャンパス・自然公園
集合 : 5月24日(土)午前11時 東武野田線運河駅改札前
内容 : 初心者を対象とした、説明会付きのコケ(コケ植物と地衣類)観察会
キャンパス内の会議室にてプロジェクターを使ったコケ説明会の後、
昼食(各自持参)をはさんで、午後からキャンパスと自然公園に生育する
10種類以上のコケ植物と5種類以上の地衣類を観察します。
参加費 : 無料
申込 : 件名を「第7回コケ観察会申込」とし、氏名、当日の連絡先を明記したEメールを
中島さん宛て h-nakaji◆ynu.ac.jp 宛(◆を@に)にお送りください。
なんだかGW明けの関東の土曜日はコケづくしになる模様・・・(笑)
ご興味のある方は早めの申し込みがおすすめです!
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さらにイベントではありませんが、もうひとつコケ情報。
少し前に奥入瀬の「コケ散歩ガイドブック」のことを書きましたが、
さらに今回、新たなコケさんぽマップが完成したとのこと!
▲ハンディサイズの4つ折りパンフレット
前回はどちらかといえば対象が子供向け、
今回は大人向け(奥入瀬に来られる自然が好きな方向け)だそうです。
▲中身を開くとこんな感じ(見開きの右半分)
わがやの家庭用プリンター兼スキャナーではパンフレットの半分の面しかスキャンできなかったのですが、
実際はもう左半分にもマップが続いていて、奥入瀬渓流の上流・中流・下流、
そして水源となる十和田湖周辺で見られる主なコケ16種類が紹介されています。
このマップを手に渓流沿いを歩くのはきっと楽しいだろうなぁ。
現地の河井大輔さん(NPO法人奥入瀬自然観光資源研究会 理事長)によると、
いまの奥入瀬はまだ残雪に覆われており、スノーシューなしではところどころ歩くことができないのだとか。
しかし、すでにコツボゴケやタマゴケなどのコケたちが
いっせいに?を伸ばし始めているとのこと。
奥入瀬の春はこれからのようです。
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そして、ここからは私自身のコケ近況報告。
冒頭の写真は、数日前の京都での一枚。
「岡山コケの会 関西」はほぼ毎月、コケ観察会が行われており、
今月は初夏の陽気の中、京都市内の山あいでコケ観察をしてきた。
山道を歩いている途中、そこここに立派なタマゴケ群落を目にするも、
この冬は寒さが厳しかったせいか、もう4月も下旬になるのに胞子体をつけているものがとても少ない。
よくよく見ても、これから胞子体を伸ばす兆しもなさそう。
何らかの理由で受精がうまくいかなかったのかもしれない。
一方、そんな華のないタマゴケ(といったらタマちゃんに失礼か…)をよそに、
他では威勢よく胞子体をつけている種類もいて。
そのなかのひとつがこちら。
▲どうです、大群落でしょう?
よくわからないって?
近づいて側面からのぞいてみると・・・
▲たわわに実るハリガネゴケの一種でした
▲まだ青々しい感じからして、中の胞子は熟していないご様子
それにしても立派なサクだこと!
しばらくルーペで眺めていると、なんだかみずみずしいヘチマのように見えてきて。
さくさくと切って浅漬けにしたら、さぞおいしいだろうなぁ、なんて(あぁお腹がすいてきた…)。
それにしてもこんなにヘチマに似ているのに
なぜ「ハリガネゴケ」という名前なのだろう。
「どこが『ハリガネ』なんでしょうね?」
と思わず一緒にコケを見ていた方に聞いてみたら、
「(コケの小さい体からしたら)これだけの重みのサクをこんな垂直面で支えている強靭な柄が、ハリガネっぽく見えるかも」
とのお返事。
※正式な和名の由来ではなく、あくまでイメージです。
なるほど〜、たしかに!
細い針金をくの字に曲げたその先に
サクがぶら下がっているように見えてきた。
それにしてもサクの先端にある未成熟なサク歯の束が、
光に透けて、まるでキラキラ輝く宝石のよう。
針金の柄をほどよいところでカットして、
耳につけたら、そのままピアスになるんじゃないかしら。
誰も足を止めないような道端で
小さくて美しいものをひたすら見つめる昼下がり。
妄想は果てしなく広がっていく。